超小型衛星「FUSION-1」でエッジコンピューティングとIoT通信を用いた自律観測実験に成功

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本研究成果のポイント

◆ 福井大学とセーレンが共同開発したエッジコンピューティング技術を超小型衛星「FUSION-1」(注1)に搭載し、時系列予測に基づく自律観測実験に成功
◆衛星上で将来状態(電力等)を予測し、安全性を確保しながら観測可否を自律判断するアルゴリズムを宇宙空間で実証し、地上の運用管制局オペレータによる操作を介さない自律観測運用を実現
◆ 福井大学と福井テレビが共同開発したAIベースの関心地域抽出ソフトウェアと、アークエッジ?スペースが開発したIoT低電力通信機(注2)により観測位置を衛星へアップロードする仕組みを構築し、自律型の観測フローを確立
◆開発したエッジコンピューティング技術による自律観測の信頼性と実用性を宇宙空間で実証し、衛星運用の高度自律化に向けた重要な一歩となった

概要

 国立大学法人福井大学 産学官連携本部(以下「福井大学」)の青柳賢英准教授は、セーレン株式会社と共同開発したエッジコンピューティング技術を超小型衛星「FUSION-1」に搭載し、軌道上での自律観測に成功しました。この成果は、国立研究開発法人新エネルギー?産業技術総合開発機構(NEDO)の補助事業の結果得られたものです。本研究では、電力などの時系列データを基に、衛星上で短期的な将来状態を予測し、観測計画の動的再構成を行う仕組みを開発しました。これにより、地上の運用管制局オペレータによるリアルタイム操作を介さず、衛星が自律判断し、観測を継続できることを宇宙空間で確認しました。加えて、オンボードでの画像処理や画質評価にもエッジコンピューティング技術を活用することで、効率的な画像取得にも貢献しています。また、福井テレビジョン放送株式会社と共同開発したAIベースの関心地域抽出ソフトウェアにより地上で算出した観測位置情報を、IoT低電力通信機(開発: 株式会社アークエッジ?スペース)により衛星へアップロードする仕組みを構築しました。さらに、学校法人金井学園 福井工業大あわら宇宙センターの3.9mアンテナに装備されている自動追尾機能を活用して観測データを受信することで、地上側の運用負担を最小化した自律観測フローを実証しました。
 本成果により、衛星搭載エッジコンピューティングによる将来状態予測と自律判断技術の信頼性および実用性を軌道上で確認しました。これは、衛星運用の高度自律化に向けた重要な技術基盤となるものです。将来的には、多数機衛星による協調観測や災害対応などへの展開が期待されるとともに、人工衛星へのエッジAI技術の実装を加速する基盤技術となります。本成果は、大学?企業?地域機関が連携した超小型衛星技術の実践的な実証事例であり、福井大学は今後も関係機関と協力しながら、衛星システムの高度化と利用拡大に向けた研究開発を推進していきます。

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研究者情報

青柳 賢英 准教授

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│ 2026年3月17日 │
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